ニコカテぶろぐ

感性を信じる学習塾経営者のつぶやき

文京区千石、北区西ケ原にて小学生、中学生、高校生を対象とした学習塾を運営しています。

人工知能との共存

AIによる投資サービスがめちゃ良い。

世界分散型の投資なので、急激に利益を上げることはないが、

リスク分散したバランスの良いポートフォリオになっている。

私のような素人が勉強しながら、様々な投資商品を買って同じようにしようとしても、

無駄な時間と手数料を浪費するだけだ。

AI投資を初めてから、可処分時間が増えたのも嬉しい。

その時間を使って、本業に力を入れ運用資産を増やす方が効率的と言える。

 

今後、AIが様々なサービスに活用されてくるだろう。

教育業界も同様だ。

生徒が、どの分野が苦手で、何がわかっていないのか、

人工知能が見つけることは難しくないだろう。

生徒が間違いやすい問題、解くべき問題、考えるべき分野などは、学習データ蓄積することで、生徒任せの勉強方法が劇的に改善するだろう。

そうすることでより有意義な学生生活を送ってほしい。

私のように高校生活はずっと勉強だけ、というのは今の時代に合わない。

 

あるベンチャー企業が開発している人工知能教材を今週末に検証する予定だ。

うちの塾の生徒がどんな反応を示すのか、今から楽しみだ。

書店でとある生徒を思い出した

今日は塾がお休みだったので、教材販売会社を訪問。

夏期講習と通年授業で使用するテキストについて相談してきた。

個人塾はテキストの縛りがない。

よって、生徒個人の学習状況にあった最適なものが提供できるのが強みだ。


教材販売会社の後は、新大久保にある第一教科書に行って、

最後は新宿の紀伊国屋へ向かった。

紀伊国屋では、生徒を想像しながらテキスト売り場を行ったり来たりした。

小学生の理科の問題集をパラパラと見ていた時、ある生徒の顔が浮かんだ。

小学生は、いろんなところで新しい言葉や表現を覚えてくるので、

大人がドキッとするようなことを言い出す時がある。

その生徒も例外なく、オトナ表現を試してくる。

いつだったか、その生徒が周りの生徒のことを「君は、・・」と呼び始めた。

そして、心地良いのか私に対しても時折、使い始めた。

私は早速、家でアレコレと考えて、どのように説明するか考えた。

おそらく、人格という言葉を知る初めての機会ではないかと思い、慎重に考えた。


そして、次の授業日


生徒が「君は・・・」と話しかけて来た。

私はいつもと違う雰囲気をだし、生徒の目を見つめた。

 

「ちょっといいかな。「きみ」という呼び方はとても失礼だよ。先生は不愉快だ。先生も友達もみんな名前を持っている。だから名前で呼ぼうよ。「きみ」なんて人格を認めないような呼び方を使っている場所は、刑務所や地獄くらいじゃないかな」

 

そのあと、人格や奴隷制度について少し話をしたと思う。

それ以降、生徒は「きみ」という言葉を一切、使わなくなった。


学習塾は、社会性を学ぶ場所でもある。

「しつけ」という言葉に当たるのかわからないが、勉強以外で注意しなくてはならないことも多い。

正直、私はその点については自信が持てないでいた。

それは自分に子供がいないからだと理由付けたこともある。

私たち夫婦は諸事情で子供に恵まれておらず、私が子供をお預かりすることが良いものかと思ったこともあった。

しかし、私が塾を作るまでに経験してきたこと、勉強したこと、考えたことを基に子供達と接することは間違いでないと最近ようやく思えるようになった。

人よりも若干、変化球な人生を歩んできた私だからできることもある。

生徒の言動を見極め、私の考え、社会の現状を伝えていく。

そして何より「考える」という姿勢の大事さを実感してもらう。

「勉強」という子供達にとって、もっとも敬遠したい行為に携わるのは光栄なことである。


 

 

蓄積の向こうに

フレック学習塾の教育方針の一つに「生徒に考えさせる」というものがある。

それは、未知の問題や抽象的な問題に対して、

自分で考える癖を持ってもらうためだ。

抽象的な問いかけは、社会に出たらどっと押し寄せてくる。

自分で結論を出せない人間は、ただ闇雲にネットや書籍に答えを探すだろう。

 

しかし、本当の答えは自分の中にしかない。

それは、自分が持っている知識、経験、思考の中で生まれる。

何かの理由で立ち止まった時にそれまでの蓄積が試されるのだ。

蓄積がないものは停滞するだけとなる。

社会から隔離された囚人のように。

 

知識があれば、正解に進める。

自信があれば、前に進める。

思考があれば、自分らしく進める。

 

生徒達にいろいろなことを蓄積させるのが、学習塾の使命だ。

1秒1秒が真剣勝負

最近、同年代の学習塾を経営している人達と会う機会が増えている。

異業種から始めた人もいれば、大手の塾から独立した人など背景は様々だ。

そして、多くの経営者がITを活用している。

動画を活用したり、

ゲーム性の高いタブレット教材を導入したりして、

いろいろ勉強になる。

フレック学習塾はどうやねん。ということになるが、

うちはITの活用は皆無だ。

 

別に私がITに疎いというわけでも、嫌いというわけでもないが、

優先順位としては、やはり講師の質だ。

当塾は、その場その場で質問を受けて、答えるパターンなので、

今日の学校の授業で分からなかったことや、

数ヶ月後の試験に向けて学習計画を個別に立てたりするなど、

ひとりひとり対応が違う。

そのため、あらかじめ準備することは難しい。

 

その結果、講師の事前準備はゼロだ。

言い換えると事前準備をしないと対応できない講師は、当塾には不向きとも言える。

生徒の質問を聞いて、答えるだけでなく、

その場で何がわかっていないのか、

理解するためにはどのような問題を解くべきなのか、

を瞬時に判断して、示してあげることが必要だ。

生徒ひとりひとり、学習進度や性格も違うので、これは難しい作業だ。

 

私は講師には「授業その時」を大事にして欲しいと思う。

まぁ、とても当たり前なのだが、

授業準備や報告書などはいらないから、

とにかく授業そのものに集中して欲しい。ということだ。

授業は生ライブであり、1秒1秒が真剣勝負なのだ。

 

何かを捨てて、新しきを得る。

学習塾は講師不足のようで、

大手個別塾の求人広告は年中出されている。

幸運なことに当塾は人材に恵まれており、

ブログやホームページ経由でちょくちょく応募も来る。

 

しかし今回、何事も経験ということで、

実験的に新しい先生の募集をタウンワークでしてみた。

正直、全く期待していなかったのだが、結果的に2名採用することができた。

*1

また、募集条件の工夫など今度の参考になる経験も積むことができたのも良かった。

 

同時に同塾で唯一の広告である電柱広告を3月で止めた。

これで生徒募集は完全に口コミとネットだけ。

 

事業経営者として、何かを捨てて新しいことを日々取り入れていかなくてはならない。

日々の業務をこなすだけでは、ジリ貧に陥るだけだ。

 

*1:※1名増えて、3名のめちゃ優秀は講師を採用(5/4訂正)

西ケ原教室を訪れて

西ケ原教室に久しぶりに訪れた。

西ケ原教室の運営は、社員講師である高橋先生に任せきりだったのだが、

これがまた千石とは違う良い教室になっていて驚いた。

 

机のレイアウトや張り紙を見るに、

生徒目線で教室を作っているのが一目瞭然。

マニュアルに頼るのではなく、自分の頭で考えて実行しているからこそ生徒目線になる。

生徒が増えてきて、いろいろなことが頭をよぎると思うが、

ぜひ引き続き頑張ってほしい。

 

フレックは、生徒はもちろん、講師側も最大限、気持ちよく働いてほしいと思う。

その環境を整えるのは、自分の責任であることを自覚しつつ、

西ケ原教室を後にした。

盛り上がることなく過ごすこと

先日、理系姉妹が合格報告に来てくれた。

双方とも国立大学に無事に合格したとのことで、嬉しい限りだ。

この2人は、いろいろな質問してくれる生徒だったので、とても面白かった。

 

2人の受験生活の感想を聞いてみたら

「1年通して、特に気持ちの変わりはなかった。センター試験の時もこれがセンター試験かぁという感じでした」

 

いや〜、いいね。その感覚、淡々としていて。

 

仕事でもそうなんだが、一時的に盛り上がり後退していく人を何人も見てきた。

最初は盛り上がっているのだが、要所で盛り下がってくるパターンだ。

周りを巻き込むだけ巻き込んで、踏ん張れないのは困る。

 

当塾の生徒にも試験前だけ勉強に身が入る生徒がいる。

その気持もわかるし、もちろん試験は大事だ。

でも、試験後にぱぁーと遊んで、ぱぁーと忘れるのは勿体無い。

 

試験に前も後もない。

日々、勉強をつづけるなかで定期試験があるだけだ。

自分のこれまでの勉強の成果を確認し、次につなげていく機会の一つだ。

そう考えると、定期試験前よりも定期試験後の勉強が重要といえる。

 

有名大学に合格する生徒は、上記のことを当たり前のようにしている。

そして、社会に出ても周りに振り回されることなく(振り回すことなく)、

淡々とやるべきことをして、ステップアップしていくのだ。

 

人は自分を律して、何かを得ていく。

 

姉妹の話を聞いて、そんなことを思った。