質問よりも大事なこと
指導においてもっとも重要で、楽しいのが「生徒からの質問」だ。
問題を通して、今まで理解できなかったことがパッとわかるようになる。
これは高学年になればなるほど、顕著に現れてくる。
よって、当塾ではとにかく質問しやすい雰囲気を作っている。
長く通ってくれている高校生は、よく質問してくれるし、しっかりと考えてから質問をしてくる。
当塾に入りたての塾生でよくあるパターンとして
塾生:「先生この問題がわかりません」
講師:「何がわからないのか、解答をまず読んで明確にしてみて」
塾生:「・・・・・」
講師:「解答をじっくり読んで、ここが理解できません、という箇所を線引っ張ってきても良いよ」
塾生:(数分後)「ここがわかりませんでした」
講師:「なるほど。ここは理解が難しいところだね。分散というのは平均値からのばらつき具合を見ているわけだから、各データに数値を加減しても同じだけ平均値も加減されるから、ばらつき具合は変わらないのだよ。各データを2倍、3倍したら平均値も2倍、3倍されるからばらつきも2倍、3倍と変わってしまうけどね。2X-2X'=2(X-X')みたいにね。
など、まず生徒側が何がわかっていないのかを自分で把握する癖を持ってもらうことにしている。
これは目の前の問題に対して、限界まで考えるという姿勢を持ってもらうためだ。ただ質問ができるだけでは成績は伸びない。本番では誰にも質問できないのだ。
また、教える側としてもピンポイントで教えることができるので、一人の生徒に時間をかけなくて済む。当塾のように複数の生徒を同時に教える教室では必須のスキルだ。